蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

これに優るヨロコビは

先週末「東京国際ブックフェア2009」でイヤという程本の海の中を泳いで来たハズなのに、昨日は待ち兼ねた様にして神保町の古書店街を歩いていました。

さすがにこればっかりは、そもそも本自体が好きでない方や読書は好きでも古本には興味が無い・・・という方々にはなかなか御理解頂けないかと思うのですが、新刊書を見る事と古書店で古本を見て歩く事は“本質的に全く異なる”行為なのです。

そう、「新刊書店に行く≒TVを観る」であるとするなら「古書店に行く≒ラジオを聴く」という近似が、“イメージ的には”成り立っている・・・かも知れません。

そんな訳でいつものお店をいつものコースで、しかも書架の検分は普段より少しだけ時間を掛けた結果カバンの中に収まったのは、エドゥアルド・ガレアーノ著/飯島みどり訳『火の記憶 1. 誕生』(みすず書房)とヨハネス・ケプラー著/渡辺正雄・榎本恵美子共訳『ケプラーの夢』(講談社)という2冊。

特にガレアーノの『火の記憶』は以前から読みたいと思っていたのですが、なかなか最寄の古書店では見掛けなかった一冊で、先週ブックフェアの会場でも少しばかり思い悩んでいたところだったのです。

もう一方の『ケプラーの夢』は、天体物理学者として知られるケプラーが最晩年に書き残したという「SF小説」。こちらは時折古書店の棚で見掛ける事はあってもコンディションがイマイチだったり妙に高値が付いていたりで、これまで手にする機会に恵まれていなかったもの。

という訳で結論は、「ヤッパリ古書店巡りが一番!」という事ですね。

火の記憶〈1〉誕生

火の記憶〈1〉誕生

 
ケプラーの夢 (1972年)

ケプラーの夢 (1972年)