蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

十五夜・中秋の名月

小雨が降ったり止んだりしてグズついていた空模様も、午後に入ってからは何となく落ち着いた感じになって来たので、例によって神保町を歩きました。

今日は何となく普段とは違うお店も覗いてみたくなって、この7月に開店した“新しい古書店”に顔を出してみる事に。

本当に開店したばかりの頃に偶然見掛けて、その時はたまたま読みたいと思っていた全集の端本があったので、御挨拶代わりにと1冊買い求めておいた記憶があります。

店頭の均一棚から始めてユックリと棚を検分して行くと、ややや・・・野上彌生子の『森』(新潮社)が置いてあるではありませんか!実は昨夜、ネットで古書検索をかけて商品の出具合を確かめていたところだったのです。

本のコンディションも上々のうえ値段もネットを上回る安値。今日の購入予定には入っていなかったのですけれども、これも「縁」というものでしょう。一もニも無く買い求めておく事にしたのでした。

その後は、先々週の第十三巻に続いて“丸山眞男集”の第十四巻『「文明論之概略」を読む・下』(岩波書店)を無事入手して、お店を出ると辺りはすっかり夜の闇に包まれています。

ヤレヤレ今日も良い本と出逢う事が出来ました・・・と思わず空を見上げると、うわわ。

目が覚めるほど美しい“中秋の名月”が、ビルの谷間で煌々と夜空を照らしていたのでした。皆様は御覧になりましたか?