蒼風閑語

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年の瀬の古書街

今日は例によって神保町の古書店街をうろうろ。天気は良いしクリスマス明け~お正月休みまでの端境期とあって、棚揃えの換わっているお店も多くなかなか見応えがあります。

3軒目に入ったお店でデイヴィッド・リンドレー著/松浦俊輔訳の『ボルツマンの原子―理論物理学の夜明け』(青土社)が見つかって、実に幸先の良いスタート。3~4年前に“読みたいリスト”に入れたきりになっていた一冊です。

その数軒あとに訪ねたお店では、中央公論社の“自然選書”から天野清氏の『量子力学史』がエエッ!と思う位の良好なコンディションで。しかもお値段の方も相場より格安という嬉しいオマケ付き。

そして何よりも今日の“究め付け”だったのは、すっかり暗くなってから訪れたお店の均一台で、ずっと読みたくて探していた原康夫氏の『トップクォーク最前線』(NHKブックス)が200円で出ていた事。

同氏1985年の著作『量子の不思議』(中公新書)や1986年の『量子色力学とは何か』(丸善)を読んで、現代物理学を平明に解説する語り口の巧みさにすっかり魅了されていたところだったので、これは相当に嬉しい出逢いでした。

街の混み具合も多過ぎず少な過ぎず“程の良い”按配で、ユックリと古書を眺めるにはとても快適な環境だったのでした。