蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

’12年神保町始め

今日は年が改まってから初めての神保町歩きでした。

長いお休みの後とあって店内の棚模様がガラリと変わっているところがある一方で、昨年の暮に訪ねた時と殆ど変わらぬ品揃えで迎えてくれるお店もあり、その対応ぶりも様々です。

たださすがにお正月明け最初の土曜とあってか、街を歩く人の姿は普段よりもいくぶん少なめで、お陰様で・・・と言って良いのでしょうか、どのお店でも比較的ジックリと棚模様を愉しむ事が出来ました。

そんな中で選んだのは講談社学術文庫の中から、素粒子物理・原子核物理学者のV.F.ワイスコップ著/藤田純一・吉田思郎両氏の訳による『現代の物理学』と、「大漢和辞典」の編纂で知られる諸橋轍次氏によるロングセラー『荘子物語』という2点。

特にワイスコップの著作については現在品切れ中という事なので単純に「ラッキー」。諸橋氏の作品は荘子入門に於いて「定番書」とも言われており、ずっと読みたかった一冊です。

多くのお店で棚の検分に時間を費やしたせいもあって、最終的に持ち帰る事になったのはこの2冊だけだったのですけれども、今日はむしろ“この街の匂い”を久々に満喫するのに忙しい一日だった・・・とも言えそうです。

持ち帰れない程たくさん買い込むのも良し、逆に一冊も買わないまま帰るのもまた良し。本を買っても買わなくても、古書店巡りの愉しさは変わらないのですね。

さて、今年は一体どんな「出逢い」があるのでしょうか・・・。

荘子物語 (講談社学術文庫)

荘子物語 (講談社学術文庫)