新しい独和辞典
今日は昨年の「あの日」からちょうど1年。
各自治体や各種メディアでも様々な追悼の催しや特別番組が執り行われていたのは皆様御存知の通り。
私自身も思い起こすこと想いを馳せること色々とあるにはあるのですが、どうもここで拙いコトバに変えてしまう事にためらいの様なものを感じるのです。
なので今日は昨日の神保町歩きで出逢った本の話を。
新宿での所要を済ませてから中央線で御茶ノ水に辿り着いたのは既に夕方4時を少しばかり回った頃でした。
普段とは逆に駿河台方面からの巡店なので、いつもは最後に訪ねているお店が皮切りという事になります。何だか新鮮。
その最初の一軒で入店早々に目に付いたのが、愛用している『アクセス独和辞典』(三修社)の最新版である「第3版」でした。
今使っているのは1999年に刊行された初版なのですが、ドイツ語とのお付き合いはクラシック音楽の歌劇や歌曲の詞を拾い読みする程度という“浅いもの”なので、この入門者向けに易しく書かれた辞書が打ってつけなのです。
とはいっても収録語数は7万3千を超えており、中級者以上の使用にも応えられる内容の濃さをウリにしているので、チマチマと単語の意味を拾い出すには充分過ぎるボリュームとクォリティと言えます。
どれどれと書架から引き出して中身を検めてみれば、最初の数十ページに捲り跡が付いている以外は殆ど使用された痕跡のない良好なコンディション。背表紙の真ん中あたりが僅かに背割れを起こしかけていますがコレは許容範囲です。
さすがに初版から10年以上の時間が経過しているので、内容についても随分と新たになっている部分がある模様。
暫くはこの新しい辞書を眺めつつオペラやリートの歌詞を愉しむ事になりそうです。