蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

新聞協会のシンポジウム

昨日、千代田区内幸町のプレスセンターホールで開催された日本新聞協会主催のシンポジウム『新聞、メディアの公共性と知識課税』に出席してきました。

登壇なさったパネリストは、学習院大学名誉教授の戸松秀典(とまつ・ひでのり)氏、早稲田大学教授の川岸令和(かわぎし・のりかず)氏、横浜国立大学教授の高木まさき(たかぎ・まさき)氏、女優・脚本家・作家の中江有里(なかえ・ゆり)さん、日本経済新聞社常務取締役の長谷部剛(はせべ・つよし)氏の5名。

それに進行役として、ことばの杜代表・元NHKアナウンサーの山根基世(やまね・もとよ)さんが加わって、トータルでおよそ2時間程の討論会でした。

開催の趣旨は、戸松氏、学習院大学の紙谷雅子さん、一橋大学名誉教授の村上政博氏、弁護士の山川洋一郎氏ら4名による「新聞の公共性に関する研究会」が、去る9月5日に『新聞への消費軽減税率適用に関する意見書』を発表した事を受けてのもの。

この意見書の詳細については新聞協会のウェブ・サイト「プレスネット」内の特設サイトでも見る事が出来るのでそちらを参照して頂くとして、情報公器としての新聞に低減税率を適用していないのは、いわゆる「先進諸国」と呼ばれる国の中では日本とニュージーランド位のもの・・・というのは今回初めて知った事でした。

そしてあまりにも当たり前の事ながら、そもそも新聞というメディアの重要性をキチンと認識している人がある程度は存在しているという「支持基盤」がなければ、この提言自体がかなり虚しいものになってしまいそうだなぁ・・・というのもまた強く実感されたのでした。

それなりに長い時間を新聞と共に歩んで来た身としては、色々と考えるべきテーマを頂戴する事の出来たとても有意義な催しでした。