蒼風閑語

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新選古語辞典 ワイド版

大学の図書館に用事があって夜の神保町をテクテク。

今日は時間がもったいないので古書店街は通り過ぎるだけ・・・と靖国通りを足早に歩いていたのですけれども、あるお店の店頭で辞事典類が山積みになっているのを視界の隅に入れてしまいました。

イカンイカンと思いながらもカラダはまるで吸い寄せられる様に均一台の前。一も二もなく積み上げられた辞書の山を切り崩しにかかっていました。

・・・というのは山の中腹辺りに『新選古語辞典』(小学館)の背表紙が見えたからで、しかもサイズから見て明らかに「ワイド版」だったからなのです。

実は昨年同辞書の「小型版」の方を別の古書店で見付けて愛用していたのですが、いかんせん活字のポイントがあまりに小さ過ぎて読みづらいので、もし「ワイド版」が見付かれば買い換えるつもりで探していたのです。

早速手に取って状態を検めてみると、函のカドにわずかにぶつけた痕があるだけで本体はほぼ新品同様。奥付を見れば “1994年1月10日「常用」新版(第4版)ワイド版第6刷” とありますから、今使用している「小型版」から4年後の増刷分という事になります。

そしてパラパラとページを捲れば、見慣れた記述がドンと大きな活字で目に飛び込んで来ました。細かい字の版に慣れていたせいかもう圧倒的な見易さです。

値付けがされてなかったので店員さんに「いかほどですか?」と尋ねると、「んーと・・・じゃあ300円で」。もちろん即決で「くださーい!」となりました。

その間わずかに5分程の事だったのですが、品切れ辞書が新品同様のコンディションで見付かるのは何度経験してもウレシイもの。辞書というのは稀に死蔵される事もありますが大抵はある程度使い込まれるものですから。

もちろん図書館では、今しがた入手したばかりの辞典を合間に眺めながらの調べ物となったのでした。

新選古語辞典

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