蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

メイ・ストーム

今日は晴れたり曇ったり・・・かと思っていたら午後には嵐がやってきて、それが落ち着いたら再び抜ける様な青空とキレイな夕陽。

「猫の目の様な」とはよく耳にする言い回しですが、まさにそんな感じの目まぐるしい変化を見せた今日の天気でした。特に午後からの荒れ具合と言ったら・・・。

気象庁アメダス・データを見てみると、14時に「真南」だった風向が15時には「真北」へと180度変わっており、天候の変化がかなり急激だった事を裏付けています。

実際オモテにいるとまっすぐに歩くのが困難な位でしたし、目の前で転倒したり放置された自転車も数台目にした程。

それでも数時間で「春の小嵐」が過ぎ去った後はまるで台風一過の様な見事な青空。夕方近い時刻だったので虹を観測なさった方も沢山いらっしゃったみたいです。

さてこの「春の小嵐」、ちょっと調べてみると気象用語としてはこんなものがある様です。折角なので引用しておきましょう。

【メイ・ストーム】 May Storm

5月に日本海や北日本方面で非常に発達する温帯低気圧、またはそれにともなう強い風をいう。1954(昭和29)年5月9日から10日にかけて、北海道東方海上で発達した低気圧のため多くの漁船が遭難し、死者・行方不明者397人という大海難事故が発生した。それ以来このことばが用いられるようになった。

東京堂出版『最新気象の事典』より抜粋)

天気図を見ると確かに二つ玉の低気圧が日本列島を横切っていますが、「非常に発達した」低気圧という訳ではなく規模的にも数時間と短かったのでこの言葉がそのまま該当するとは思えません。

でも、5月にはこういった「荒れた天気」が決して少なくないのだ・・・という事をアタマの隅に留めておくことは、防災上大切な心得かも知れませんね。