蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

新古書店で

曇り空ではありましたが蒸し暑さもさほどではなかったので、近所の有名な “チェーンストア系新古書店” まで足を運んでみました。

到着してみると、日曜日にしてはかなり店内が空いていたせいもあってか、私の回りに他のお客さんが一人もいなくなるという状況がしばしば。

しばらくは「こりゃユックリ見られてイイや」などと呑気に考えていたのですが、そんな悠長な気分でいられたのは僅かな間のことでした。

最初は気にも留めてなかったのですが、店内のどのコーナーへ行っても複数の黒服姿の店員がそばへ寄って来ては本を抜き差しし始める・・・あれ、気のせいかな?と思っていましたが、人気(ひとけ)の少ないコーナーで立ち止まると、必ずワラワラと現れる数名の店員。

そんな事が3、4回も続くと、さすがに鈍い私も「ひょっとして・・・見張られちゃってる?」とようやく察した次第。いや・・・店員を捕まえて追求した訳じゃないので、あくまでも「推察」ですけど。

今日は散歩がてらの気安さもあって小振りな風呂敷を畳んで手に持っていたので、もしかするとコレが怪し気に見えているのかなぁ・・・と推測はしてみたものの、だからといってコチラから「コレ変ですか?」と尋ねるスジのハナシでもありません。

もとよりコチラに後暗いところは何も無い・・・というか、そもそもこの手のお店に「盗んででも読みたい」様な価値のある本などまずありはしないのですから、言ってみれば「論外中の論外」ではあるのですけれども、それとて内心で思うだけの事。

向こうもそれが仕事なのだし気にしなければ良いのでしょうけれども、状況として鬱陶しい事に変わりは無いのでそそくさと退散する事にしました。元々散歩のついでに立ち寄っただけだし「どうしてもここで買いたい」という本などある訳もないので、一向に構わないのです。

それにしても・・・店内に騒々しいBGMをのべつ流してみたり、空虚な「いらっしゃいませこんにちは〜」をシュプレヒコールしたりする以前に、もっと若者だらけの店員・社員に教育しておくべき事、小売店として考えておくべき事がある様な気がするのですけれども。

・・・まぁ小売店の万引き対策それ自体は必要なコトなのですが、「疑われた」というイヤ〜な気持ちは、時間の経過によらず意外と生々しく記憶に残っているものですから。