古本道入門
岡崎武志氏2011年の著作『古本道入門 ― 買うたのしみ、売るよろこび』(中公新書ラクレ)を読了しました。
古本屋さんや古本好きの方が書かれた古本についての本というのは、個人的には「面白くない訳がない」種類に分類されるので、あまり積極的には手を出しません。
何故って、「読めば必ず面白い」ことがあらかじめ判ってしまっている本ほど面白くないものはない・・・と思うので。逆説的ですけれども。
でもたまに書店の片隅で偶然見掛けたりすると誘惑に負けてついつい手に取ってしまうのがこの岡崎氏の本。今回もウッカリ買い求めて案の定貪(むさぼ)るように読み上げてしまいました。
さて本書の構成は大きく8つの章から。あらましは第1章「いま、古本屋がおもしろい」、第2章「本じゃなくても古本だ」、第3章「オカザキ流、古書の森のさまよい方」、第4章「世界一の古書街「神保町」ガイド」、第5章「全国8大おすすめ古本町」、第6章「ブックオフの使い道」、第7章「即売展のたのしみ」、第8章「古本を売る、店主になる」というもの。
「古本と古本屋」という同一のテーマで何冊も書き続けているのに、何故だかマンネリ感が希薄で毎回惹き込まれてしまうのは、恐らく本書の冒頭に掲げられた一句
「古本はおもしろい。そして、古本屋もおもしろい。」
が著者のココロに実感として根付いており、今も現役で「面白がっている事」が何より大きい理由なのだろうなぁ・・・という気がしています。
そうそう。ベストセラーになったライトノベルで古本と古本屋に興味を持った、という方が最初に手にする一冊としてもお薦め出来そうですね。
古本道入門 - 買うたのしみ、売るよろこび (中公新書ラクレ)
- 作者: 岡崎武志
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2011/12/09
- メディア: 新書
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