蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

地球環境フォーラム2014

昨日10月1日、帝国ホテルで開催された『朝日地球環境フォーラム2014』の全体会議に出席してきました。

プログラムは来賓の挨拶に続いてメイン・コーナーである「環境科学テクノロジー」から。

まずは三菱ケミカルホールディングス代表取締役社長の小林喜光氏による基調講演「地球と共存する経営」。カラフルなスライドを用いてのプレゼンはビジネスライクに手馴れたもので、「循環炭素化学としての化学産業」に向けての取り組みを語って下さいました。

続いては気候変動に関する政府間パネルIPCC)事務局長のレナーテ・クリスト女史、米コロンビア大学ジェフリー・サックス氏、国際大学GLOCOM主幹研究員で元グーグル日本法人社長の村上憲郎氏という3名による講演。

クリスト女史のアカデミックな現状報告、サックス氏の実際的な対応の考察、村上氏のスマート・グリッドによる省電力化への提言と、三者三様のお立場からのスピーチは何れも説得力に溢れた聴き応え充分なものでした。

最後にキャスターでハフィントン・ポスト日本版編集主幹の長野智子女史が、キャスターとしての取材で感じた所感などを簡単に述べたところで講演パートは終了。

そしてメイン・コーナーの最後は、上記4名に朝日新聞東京本社化学医療部長の桑山朗人氏をコーディネーターに加えてのパネル・ディスカッションです。さすがに名うての論客揃いとあって思わず時間の経過を忘れてしまう程の白熱した議論が展開されました。

さて、実りの多い激論を経てヒート・アップした会場は、短い休憩を挟んでもう一つのコーナー「未来のために―国連WFPの現場から」へと移行です。

ここでは、国連WFP日本大使としても活躍なさっているモデルの知花くららさんが朝日新聞編集委員の高橋真理子女史と対談。発展途上国といわれる地域を訪問した時の画像とともに貴重な体験談を披露して下さいました。

以上ほぼ半日を費やしての聴講でしたが、個人的にはパネル討論の中で聞く事が出来た、村上憲郎氏による原発と発電事業に関する発言が深く心に残るものであった・・・と申し添えておく事に致しましょう。