蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

霜月の夜に

夕方神保町まで足を延ばして、閉店間際の古書店街をテクテク。

理工書専門店を訪ねて今気になっている本を何点かチェックした後、閉店時刻が来るまで馴染みのお店を覗いて歩きます。

すると3軒目に訪れたお店で、書架に入りきらないで無造作に積み上げてあった一山の中からフィリップ・K・ディック著/浅倉久志氏の訳による『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』(ハヤカワ文庫)を発見。

今は電子化されておりいつでも読む事は出来るのですけれども、書籍版の方は現在も品切れになったままでそれなりに貴重な一冊です。

こりゃツイてるな・・・と機嫌よく歩いているとその2軒あと、「今日はここで最後に」と入ったお店でフリーマン・ダイソン著/鎮目恭夫氏の訳による『多様化世界〔新装版〕』(みすず書房)を見付けました。

こちらもとっくのとうに出版社品切れ中ですので問答無用で持ち帰る事に。ホンの1時間ばかり駆け足での訪問ながら、どうやら幸運な出逢いに恵まれた様です。

となればすぐに読みたくなるのが人情。その足で大学の図書館へ・・・とも考えたのですが、今日のところは行き付けのコーヒー・ショップへと一目散。

コーヒーの良い香りに包まれながら、たった今入手したばかりのダイソンを読み耽っていた霜月の夜だったのでした。

多様化世界―生命と技術と政治

多様化世界―生命と技術と政治