初午の影向
昨日までのキリキリ、カラカラとした好天が今日は一旦ひと休みして、地面も空気もようやく潤いを取り戻した様な雨の一日でした。
さて今日は何の日?とカレンダーを眺めてみると「初午」とあります。国語辞典を開くと“2月の最初の午の日で、初午祭りが行われる”と実に簡潔な語釈。これでは「なるほど!」という気にもならないので、古語辞典を見てみましょう。
【はつ‐うま】 初午
二月の最初の午の日。和銅四年(七一一)二月十一日午の日に、京都伏見の稲荷社が「影向(やうがう)」したという社伝により、この日を初午祭りといい、各地の稲荷(いなり)で祭りが行われる。二の午・三の午などもある。〔春の季語〕
(小学館『古語大辞典』より抜粋)
ちなみに同辞書によると「影向(やうがう)」というのは仏教語で、“神仏が仮にその姿を現すこと”なのだとあります。
そういえば大学生の頃に読んでいた説話文学の解説テキスト等で、「神仏影向譚」といった分類項目に既にお目にかかっていたのだなぁ・・・とちょっと懐かしく思い出したりしていたのでした。