マリアとの出逢い

今日はいつもの様に元気よく神保町を歩いていました・・・と言いたいところですが、まあそれにしてもビルの間を吹き抜ける風の冷たかったこと寒かったこと。

店頭の均一台を覗く間も容赦なく吹き付ける強い北風に、いくらロング・コートとマフラーと手袋で厳重に守られているとはいえ終始肩はすくみっ放しです。

しかもこんな日に限って面白いものがオモテに出されていたりするもので、とあるお店の店頭では岩波新書の１００均セールを開催中。寒さを堪えながらついつい足を止めてアレコレと物色してしまいます。

別のお店では店頭でとても面白そうな本を見つけていたにも拘わらず、あまりに寒くて店内に入った途端に全く別の一冊に心奪われて、すっかりその本の事を忘れてしまうという大失態のひとコマも。

それでもその一冊、Robert Levine 著 "Maria Callas : A Musical Biography" (BD&L Publishers Inc.) を手にしてすっかり満足。貴重な写真が多数掲載されている上、EMIの音源から有名なアリアをセレクトしたCDが２枚も添付されているという豪華なハードカバーです。

帰宅してからは早速そのCDを流しながら本文の方もつらつらと。本の後半には初心者向けにアリアの歌詞とオペラ本編の簡単な解説も付いておりなかなか愉しめます。

でも実際はマリアの歌声が響いたその瞬間から、意識は完全に耳の方に集中してしまうのですけれどもね・・・。

う～む、この声、この写真。何とも贅沢な如月の夜です。

Maria Callas: A Musical Biography