ウィズ・ザ・ビートルズ

花冷えと呼ぶにはちょっと度が過ぎる「寒の戻り」に肩を竦（すく）めながら、帰宅途中に馴染みの中古盤屋さんへ立ち寄りました。

月末が近いせいもあってか昨日今日と「全品１０％オフ」のセールを実施中。訪れた時刻がだいぶん遅かったので、今夜はロックの CD 棚限定で品定めをする事にします。

気になる CD を棚から抜き出してはためつすがめつ。ジャケット裏の曲目を眺めてみたりアーティストのクレジットを仔細に読み込んでみたり。

何枚かの候補が出揃ったところでさてどれにしましょうか・・・と選定に取り掛かろうとしていた矢先、イニシャル「B」のコーナーに目が留まりました。

おぉ、これは２００９年の三つ折り紙ジャケットによるリマスター盤。中学生の頃にアナログ盤をそれこそ擦り切れるまで聴き倒した名作ではないですか。

特徴的な白黒デザインのジャケットは、１２インチの LP サイズからミニチュア化された CD サイズに変わってもやっぱり魅力的。

中を検めてみると英文ブックレットと和文歌詞カードが添付されており CD にはエンハンスト動画をボーナス収録と、最近の再発らしくなかなか豪華な仕様です。

先程まで選んでいた数枚の候補はこの時点で完全に雲散霧消して、このアルバムを手にレジへと向かっていたのでした。

そして今部屋の中ではその作品、『ウィズ・ザ・ビートルズ』が３回目のリプレイ中。収録時間はトータルでたったの３３分しかないのに各トラックの何と完成度が高く濃密なことか。

ジョンの声に始まりジョンの声で終わる何ともソリッドな「ロック・アルバム」を、久しぶりに堪能し改めて圧倒されている弥生の夜です。

ウィズ・ザ・ビートルズ