ライヴ・イマジン 28
前回のこの欄でお伝えしていた通り、昨日24日にすみだトリフォニー小ホールで開催された「Live Imagine 28」という演奏会を観に行って来ました。
最初に主催者の方から短い挨拶があって、モーツァルトとストラヴィンスキーという組み合せについてのコメントなど。
まずはモーツァルトの『弦楽五重奏曲 ト短調 K.516』からスタートしましたが、これはいかにもセミプロ・クラスの演奏という感じ。やはり作りが端正な曲というのは演奏の「良し悪し」が素人にもよく判ります。
続いてはピアノ伴奏によるソプラノのリート『夕べの想い K.523』。これは寡聞にして初耳でしたがとても美しい曲でした。コンサートで未知の名曲に出逢うのは嬉しいことです。
続いては歌劇『魔笛 K.620』よりパミーナのアリア「ああ、愛の喜びは露と消え」。ここでは伴奏に3管が加わりグッと音圧が上がって華やかなサウンドに。
そして最後にリヒャルト・シュトラウスの歌曲「あした」がアンコール代わりとして歌われ、ここまでで前半が終わり。
15分間の休憩を挟んで後半はピアノ連弾によるストラヴィンスキー。まずは露払いに2本のトランペットによる「新しい劇場のファンファーレ」があって、いよいよ本日のメイン・プロ『春の祭典』ピアノ連弾版です。
これも連弾版は初体験だったのですが、今度はそれなりに力量のあるお二人のピアニストが存分に持てる力を発揮して、めくるめく様な音世界を構築していました。
締め括りは『ペトルーシュカ』から小品「ロシアの踊り」をこちらも連弾で披露して下さり、最後まで聴き応え充分の重厚なセット。
気軽に「愉しむ」前半と真剣に「堪能する」後半、ステージ構成のバランスとしても申し分なくとても楽しい「室内楽の午後」だったのでした。