蒼風閑語

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源氏物語絵巻展

今日が最終日だというので、世田谷の五島美術館に「よみがえる源氏物語絵巻展」を観に行ってきました。

NHKで同タイトルの放送が何度かあった様なのでそちらを御覧になった方も多いかと思いますが、基本的には、様々な時代に作成されている当該絵巻の「復元模写」を“比較的古い時代のもの”、“少し新しい時代のもの”、“最新の技術によるもの”と順に並べて、比較参照出来る様にした展示が中心となっていました。

私達が教科書や一般書籍等で見慣れている絵巻図は、このうちの“比較的古い時代のもの”であって、これは経年劣化がそのまま表れているため、当然ながら色彩的には非常に不明瞭なものです。(感覚的にはほぼ黒・白・茶色・黄土色に薄緑色・・・だけの様に見えます。)

それが、並べて展示されている“最新の技術によるもの”に目を移すと、どれもこれも一瞬「嘘だろう?」と思うぐらい繊細で鮮やかな色彩が復元されており、その良い意味で意表を突かれてしまう程の変貌ぶり(実際、白黒とカラーぐらいに違う)には、本当に目を見張らされるものがありました。

最終日ということもあってか会場内は大変な盛況ぶりでしたが、今後源氏物語を読む際に頭の中に思い浮かべる“イメージ”にかなり影響を及ぼしそうな、大変貴重な知見を得る事が出来ました。