蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

柚(ゆ)の水

今日12月22日は二十四節気の一つ「冬至」でした。既にお馴染みかとも思うのですが、ここは改めてベーシックな定義を書き起こしてみましょう。

【とうじ】 冬至

二十四節気の一つ。太陽黄経270度で12月22日ごろ。北半球では年間でもっとも昼間時間が短い。立冬立春のまんなかだが、実際の寒さはこのころから厳しくなり「冬至冬なか冬はじめ」といわれる。

東京堂出版『最新気象の事典』より抜粋)

ヒネリも何も無く言ってみれば“そのまんま”ではあるのですが「冬至冬なか冬はじめ」、語呂はいいし端的だし“言い得て妙”とは正にコレ!といった感じです。

パラパラと小雨の降ちる街に出ると、八百屋さんの店先にデコボコの黄色い実が山と積まれているのが目に入ります。やっぱり今夜はお風呂に浮かべなくては・・・と早速ひとつ買い求めておきました。

【ゆず‐ゆ】 柚湯

柚の実を入れてわかしたふろ。冬至の日に柚湯にはいると、風邪をひかず、ひび・あかぎれにも効くという。

学習研究社『国語大辞典 第二版』より抜粋)

風邪予防だけでなく肌にも良いとされているのですねぇ。ちなみに小学館の『古語大辞典』で【ゆ】(柚)の字を引いてみると、関連語句としてこんなコトバが載っていました。

【ゆ‐の‐みず】 柚の水

柚の実を絞った汁。肌を引き締め、きめを細かにするといわれた。

「香り良し」「肌に良し」「風邪に良し」に加えて「味も良し」と来ては、あまたある柚以外の柑橘類もさすがにこの日ばかりは出番無し、といったところかも知れませんね。