探求書との邂逅
都心で最大瞬間風速27.9mが観測されて気象庁から「春一番」の発表があった昨日、前線通過に伴う急激な気温の低下や吹き荒(すさ)ぶ強風にもめげず神保町を歩いていました。
しかしさすがにこの厳しいコンディションのせいもあってか、道行く人は結構いるのに立ち止まって店頭ワゴンに見入る姿が殆ど無くて、古書店街全体が何となく閑散とした風情です。
いきおい店内も普段の土曜日よりは若干空(す)き気味で、土日に向けて充実させていたであろう各店の品揃えをその分ゆっくりと検分する事が出来ました。
最初に入ったお店でお目当ての一つだった桜井邦朋氏の『自然の中の光と色』(中公新書)を見つけて「何だか幸先良いなぁ」と思っていたら、数軒目に訪ねた理工書専門店で何と『高橋秀俊の物理学講義―物理学汎論』(丸善)を発見。
これは田崎晴明氏の『熱力学―現代的な視点から』(培風館)の中に参考文献として取り上げられていたもので、数年前に当該書籍を読んだ時からずっと「読みたいリスト」の上位に入れておいた一冊だったのです。
お目当てのものと念願のものと2冊の古書をしっかり鞄に収めて、陽が落ちてますます強まって来た寒気の中を家路に付いたのでした。
自然の中の光と色―昼の月はなぜ白い (中公新書 (1030))
- 作者: 桜井邦朋
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1991/07
- メディア: 新書
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