蒼風閑語

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地球惑星科学入門

先月ネット古書店で見つけて買い求めておいた、“岩波講座 地球惑星科学”の第1巻『地球惑星科学入門』を読了しました。

あまたある気象学の入門テキスト中破格のベスト&ロングセラーとして知られる、小倉義光氏の『一般気象学 第2版』(東京大学出版会)第1章で【課外読み物】として紹介されていたもの。

ずっと読みたくて探していた一冊だったので、我が家に届けられた翌日から早速読み始めたのですが、まぁその内容の興味深いこと面白いことと言ったら・・・。

全14巻からなる当該講座の第1巻という事もあって、全巻で論じられるトピックを概括しつつ各論への架橋となる「オリエンテーション」的な役割も果たす内容で、まるで講座のエッセンスを凝縮した様な密度の濃さ。

しかも巻頭の「はじめに」の中で、この巻については“大学の教養課程程度を対象”にした・・・と書いてある通り、非常に目の詰まった記述にも拘わらずほとんど難解さを感じさせない執筆陣のセンスと力量は特筆ものです。

ぜひ他の巻にも目を通してみたい気が強くする半面、逆に当分の間はコレ一冊で充分の様な気もするという、ちょっとばかり今後の展開に迷ってしまう気持ちが芽生える位、本当に「難しくて面白い」一冊でした。

地球惑星科学入門 (新装版 地球惑星科学 1)

地球惑星科学入門 (新装版 地球惑星科学 1)