蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

クルト・ワイルの世界

オモテを歩いているだけで何故だか理由(わけ)もなく哀しくなって来る様な・・・今日はそれくらい暖かくて麗らかで気持ちの良い空気に包まれていた一日でした。

明日からは5日間のお休みなのだからと、帰宅途中にはロック/ジャズ系の中古盤屋にふらふらと寄り道。見れば赤いシールの付けられているLPは全品半額セールの対象品。

どれどれと仔細に検分してみると、ハル・ウィルナーが1985年にプロデュースしたオムニバス作品、『クルト・ワイルの世界』がひょっこりと出て来ました。

ジャケットもピリッとしているしタスキもちゃんと付いているし、盤質の表示もAランクになっています。しかも正札が630円という事は、実際には315円という「超特価」なのです。

帰宅して早速内容を検めてみれば、日本語解説書の状態もディスクのコンディションも共に上々。ターンテーブルに載せて針を落とせば、流れ出る音楽がこれまた何とも言えない「極上」の味わい。

スティングの「マック・ザ・ナイフ」、マリアンヌ・フェイスフルとクリス・スペディングによる「兵士の妻は何をもらった」、ルー・リードの「セプテンバー・ソング」、カーラ・ブレイフィル・ウッズによる「ロスト・イン・ザ・スターズ」、トム・ウェイツの「人は何で生きる?」・・・。

繰り返して聴けば聴く程、「ヤッパリこの曲はこの人しか無いよね」と納得してしまう人選の巧みさは、ハル・ウィルナーのプロデューサーとしての手腕を余すところ無く発揮した結果によるものなのでしょう。

ワイル作品をロック的に解釈した試みとしては、これまでに知る限り間違いなく最上のものの一つ。コレは何というか・・・ちょっと一言では言い尽くせない位の“とても良い出逢い”です。

Lost in the Stars

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