蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

なぜくりかえすのか

うわー涼しい気持ちいい・・・と日中を気分良く過ごしましたが、気象庁のデータによれば今日東京地方の最高気温は23.7℃、湿度は概ね50~60%台を推移しており、終日弱い北寄りの風が吹いていました。

こうしてデータを書き連ねているだけで爽やかな空気感が甦る心持ちですが、夜になってからは気温が20℃位まで下がって涼しさよりもむしろ肌寒さを感じる程になっています。

ホンの1週間前まで厳しい残暑に音(ね)を上げていたのが、文字通り“ウソみたい”に感じられる急激な季節の進みっぷりですね。

さて、そんな今日電車の中で読み終えたのは、高木仁三郎氏2000年の遺作『原発事故はなぜくりかえすのか』(岩波新書)。

3.11の震災直後に同氏の『市民科学者として生きる』(岩波新書)を読んで強い感銘を受け、程無くどの書店でも平積みされる様になった氏の著作群の中から、次に読む一冊として選んでおいたのが本書だったのです。

1999年の東海村におけるJCO臨界事故を受けての執筆だけに、本書の内容は『市民~』を更に推し進めたより具体的なものとなっており、その分説得力と論旨の力強さが上積みされている様な印象を受けました。

本書に書かれているのは、震災発生以降今日までの“原発に関する報道”をキチンと見聞きしていれば「あぁそういうことか」と思い当たる事例ばかりですので、要約については敢えてしないでおきましょう。

もし書店で本書を見掛けたらどうか手に取って、そして出来れば買い求めてジックリと目を通してみて下さい。今なら「誰でも」「実感を持って」「我が事として」内容を吟味する事が出来るのではないかと思っています。

原発事故はなぜくりかえすのか (岩波新書)

原発事故はなぜくりかえすのか (岩波新書)