変わるもの変わらぬもの
実はつい最近まで、いわゆる「動画サイト」と呼ばれているものには殆ど興味が無かったのですけれども、セッションを愉しむ様になってから随分と重宝しています。
例えば「じゃあ次回はこの曲を合わせてみよう」という話になった時、これまでだと誰かが譜面や音源を用意して、更にそれらをコピーして配布して・・・という手順を踏まざるを得ませんでした。
ところが今は動画サイトで少し検索すれば、“〇〇というアーティストの△△という曲のスタジオ・テイクと☓☓年のライヴ・テイク”などといったところまで音源と映像がほぼ指定出来てしまいます。
これだと該当する曲を全く聴いたことが無いという場合でも、楽曲のオリジナル・ヴァージョンとライヴ・アレンジのアウトラインなどをその日の内に把握する事が可能。
その昔、めいめいで購入した生のカセット・テープやらMDディスクやらに、お互いが所有する音源を貸し借りしながら時間を掛けて録音していた時代からすると、何とも隔世の感があります。
時は移ってそれら複製メディアの主力も、カセット・テープやDATはおろか後発だったMDの時代すらとっくに過ぎ、現在はCDへのコピーや音声ファイル等データ上での遣り取りが主流です。
こういった「道具立て」については世の流れと共に当然変化して行くべきものではあるのですが、アコースティックであれエレクトリックであれエレクトロニクスであれ、人が奏でる音楽の“本質的な部分”みたいなものは常に変わらずにあって欲しいなぁ・・・と思います。