ロング・コートの季節

さすがに今週に入ってからは冬らしい寒さが始まっており、マフラーや手袋の出番も徐々に増えてきつつあります。

ロング・コートが出動するのはまだまだ先かと思っていたのですが、この案配だと出番が巡って来るのもそう遠くはない気がします。

個人的な好みから言えば、ロング・コートは見た目に大袈裟だし足にまとわりつく感じがイマイチでもう一つ好きになれないアイテムだったのですが、昨年有名な英国産のトレンチ・コートを入手してから少しばかり認識が改まりつつあるのです。

これまでロング・コートといえばオモテを歩く時専用の「外套」で、暖房の効いた屋内ではすぐに脱いでおかないとたちまち汗だくになってしまう・・・といったイメージだったのですけれども、このコートはとにかく体温調整がし易いのが特徴の一つ。

お天気だったり、雨降りだったり、冷たい北風が吹いていたりのオモテを歩くかと思えば、ある時は駅の構内を歩き、暖房の効いた電車に乗り、最寄駅に着けば再び冷え込むオモテを歩き、目的の場所といえばこれまた暖かな屋内・・・。

こんな様々な状況の中にあっても“コートの中だけ”はいつも同じ快適な環境・・・などと言えばいささかCMチックにも聞こえますが、実際に体感する感覚としては文字通りそんな感じです。

ロング＆ベスト・セラーとなるにはそうなるだけの理由がちゃんとあるのだ・・・とは、文学や音楽だけに限らず衣服の場合にもまた然り、という事なのでしょうね。