蒼風閑語

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ブルーズへの讃歌

Portland にある Powells Bookstore という古書店からやって来た、Frank C. Taylor と Gerald Cook の共著による Alberta Hunter の伝記 "A Celebration in Blues" (McGraw-Hill) を読了しました。

何年か前にヤンソン由実子さんの訳による日本語版『人生を三度生きた女』(筑摩書房)を読んでから、ずっと原書を味わってみたいと思っていたのです。

先月の半ばに口火を切ってから概ね1日に10~20ページのペースで読み進み、昨晩無事最後のページまで辿り着いたという次第。

A5判のハードカバーでおよそ300ページという結構なボリュームだったのですが、とてもシンプル且つリズミカルな英文のうえレイアウトもユッタリとしており、ストレスを感じるところ無く読み終える事が出来ました。

本文の数箇所や巻末の詳細なディスコグラフィなど翻訳版では割愛されていた部分も興味深い記述が満載で、改めて“原典に当たってみる事の大切さ”を認識する結果となった点も本書を手にした収穫のひとつと言えそうです。

それにしても、何度読み直しても元気の出る一冊。日本語版でも一番カッコ良かったフレーズを、今日は原文で引用しておく事に致しましょう。

"Blues is when you disappoint somebody else: if you owe some money to your best friend, and you know he needs it, but you don't have it to give him."

Alberta Hunter: A Celebration in Blues

Alberta Hunter: A Celebration in Blues