蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

ラ・トラヴィアータ

何だかとても暖かくて、コートの打ち合わせを開いてマフラーも外して、ついでに手袋も脱いで歩いていた夜の神田。小川町にある小さな和菓子屋さんへお気に入りの半生菓子を買い求めに来たのです。

首尾よく所望の詰め合わせを入手してから、せっかくなので神保町まで足を延ばしておく事にしました。とは言っても古書店街は既に閉店している時刻だったので目指すは中古盤屋さんです。

到着して地階・地上階・2階と順番にフロアを徘徊する内に、少しばかり懐かしいオペラの全曲盤を見つけました。ショルティ指揮コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団&合唱団によるヴェルディの歌劇『椿姫』のCDです。

ソプラノのアンジェラ・ゲオルギューを一躍有名にした事で知られる名録音ですが、当時はレーザーディスクの映像版をさんざん愉しんでいたので、CDの方は未購入のままにしていたのでした。

手にとってみれば函ジャケットのコンディションもまずまず。カウンターに持ち込んで検盤したところディスクの方も特に目視上は問題ありません。

・・・という訳で今夜は久しぶりに聴くショルティ&ゲオルギューの『椿姫』。ヴィオレッタ・ヴァレリーの歌唱だけを取り上げればマリア・カラスが圧倒的に抜きん出ているのですが、オケやコーラスや共演者、録音のクォリティなどを考え併せた総合評価だと、やはりこのショルティ盤とクライバー盤が「双璧」と言えそうです。

それにしてもこうして改めて音だけを聴き直してみると、ショルティが紡ぎ出す音楽はとてもスマートでバランスが取れており奥行きがあって美しい。そして何より、ジョルジョ・ジェルモンを歌うレオ・ヌッチの素晴らしさが際立っています。

更にもうひとつ言い添えておくならば、やっぱり最後はカラスの歌声が聴きたくなったのでした。

ヴェルディ:歌劇「椿姫」

ヴェルディ:歌劇「椿姫」

  • アーティスト: ショルティ(サー・ゲオルク),ロパード(フランク),ゲオルギュー(アンジェラ),ヌッチ(レオ),コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラ・ハウス合唱団,ナイト(ジリアン),ジョーンズ(リー=マリアン),レガーテ(ロビン),グリフィス(ニール),ヴェルディ,コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2012/10/17
  • メディア: CD
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ヴェルディ:椿姫 全曲

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ヴェルディ:歌劇「椿姫」全曲

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