蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

神無月の朔日

今日は朝から薄曇の雨催(もよ)い、午後からは雨のしのつく神無月の朔日でした。

では例によって古語辞典を見てみましょう。現代語では「かんなづき」ですが・・・

【かみな‐づき】

陰暦十月の称。「かむなづき」とも。

<語誌>

語源には、「神+な(「の」ノ意)+月」、「雷+無(な)+月」、また、十月には翌月の新嘗(にいなめ)の祭りに新酒を醸(かも)すから、「醸成(かみな)し月」の意など諸説があり、藤原清輔は「十月天下もろもろの神出雲に行きて、異国に神無きが故に神無し月といふを誤れり」という。 (後略)

小学館『古語大辞典』より抜粋)

ちなみに「新嘗の祭り」とは、11月の卯の日にその年の新穀を神様にお供えする、古くからある年中行事の一つなのだそうです。

はたして「神の月」だからか「雷が無い月」だからか、はたまた「新酒が出来る月」だからなのか「各地の神がいなくなる」からなのか・・・民俗学の本でも紐解きながら、秋の夜長に考えを巡らせてみるのも一興かも知れません。

小学館古語大辞典

小学館古語大辞典