蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

ようこそ

昨日帰宅してポストの中を覗くと、あれやこれやのチラシに混じって分厚い郵便物が入っていました。どうやら先だってネット古書店で注文しておいた書籍が届いた様です。

早速開封して内容を検めてみると本のコンディションもなかなか良好です。今回購入した2冊は共に30年程も前の物で、ある程度のダメージは覚悟していただけに嬉しさもひとしおといったところ。

御紹介しておくと、一冊は西尾成子氏の編まれた論文集で『アインシュタイン研究』(中央公論社)。以前読んだ山本義隆氏の『重力と力学的世界』(現代数学社)の中でこの本に収められている広重徹氏の論文が一部引用されており、ずっと気になっていたのでした。

もう一冊は村上陽一郎氏の筆による評伝『ハイゼンベルク』(岩波書店)。こちらは小出昭一郎氏の同タイトルの著作『ハイゼンベルク』(清水書院)に参考図書として挙げられていたものですが、これも長らく品切れ状態が続いて残念に思っていたところだったのです。

特に前者は、広重徹氏による3本の貴重な論文に加えマーティン・クライン氏が2本、ジェラルド・ホルトン氏とトーマス・クーン氏が各1本ずつという割合で科学史の立場からアインシュタインと相対論を論じたテクストが収録されており、読み応えとしては充分過ぎる程。

年末年始にゆっくり目を通すにはうってつけの「良書」が手許に届けられた、ちょっと嬉しい“聖誕祭の夜”だったのでした。

アインシュタイン研究 (自然選書)

アインシュタイン研究 (自然選書)