蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

催事の効用

日中は何となく雨が降りそうな感じも無かったので、午後から丸の内の大型書店まで足を伸ばしました。

エスカレーターに乗って3階まで上がると、通路沿いで開催中の催事は“ちくま文庫”と“ちくま学芸文庫”からのセレクション。重厚且つバラエティに富む作品群がみっしりと平積みされている様子はなかなか壮観です。

暫くの間催事コーナーを行きつ戻りつしながら豊富な品揃えを愉しんでおいて、次は文庫と新書のコーナーで少しばかり新刊をチェックしてからいつもの様に理数系書籍のフロアへ。

ふと見れば入口脇に設えてある理工書専用の催事棚では日本評論社の「在庫僅少本」フェアを開催中。どれどれと眺めてみると“日評数学選書”のラインナップから、既に出版社品切れ中である熊原啓作氏の『行列・群・等質空間』と寺田至氏の『ヤング図形のはなし』が並んでいます。

両書ともまだ時々店頭在庫を見かける事はあるのですが、遠からず新刊市場から消えてしまうのは必定なので、ここは思い切って両方買い求めておく事にしました。共に代数系の中にあって物理学とは縁浅からぬ分野の入門的解説書として知られています。

真っさらの「新刊書」を「定価」で購入するなどというゼイタクは実に久しぶりの事なので、ちょっとドキドキしながらレジに並んでいた日曜の午後でした。

ヤング図形のはなし (日評数学選書)

ヤング図形のはなし (日評数学選書)