蒼風閑語

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ニセ科学フォーラム2008

今日は13:30~17:30迄と午後一杯を使って、学習院大学で開催された“ニセ科学フォーラム2008”に参加して来ました。

演目は左巻健男氏の挨拶を皮切りに、菊池誠氏によって簡潔にまとめられた概論としての『ニセ科学問題の見取り図』、科学とニセ科学の“根本的な違い”を改めて浮き彫りにして見せた田崎晴明氏による『科学を教えること・伝えること、そして「ニセ科学」』、そして医療・医学の立場からニセ科学を語った小内亨氏の『ニセ科学健康情報の見方考え方』という豪華な3本立て。

これらメインの演目の後は、インターミッション風にいくつかの小さな「活動報告」の様なものがあって、最後は小一時間に及ぶ観客からの発言をベースにした討論会で締めるという、かなり盛り沢山にして贅沢な内容でした。

ただ、それぞれの演目で取り上げられた内容はどれもが大変興味深く、また我々自身がもっと深く考えねばならない事ばかりだった筈なのに、閉会後にはそれらの問題の“重大さ”があまり強い印象として残らなかったのが、何だか不思議ではありました。

ニセ科学」が蔓延する事によって生じる弊害の「シワ寄せ」が、最も大きく影響を与える先は一体どこなのか。それがはびこる事によって最も理不尽な「不利益」を被らねばならないのはどういった人々なのか・・・。

そういったところまで考えを進めるとようやく問題の深刻さが肌で感じられて、そこで初めていろんな事が“腑に落ちて来る”ものなのかも知れません。