和歌の貯蔵庫
昨日は例によって暑い最中（さなか）の神保町を歩いていたのですが、涼しい店内から暑い戸外へと出たり入ったりを繰り返していると、それだけでくたびれて来る感じでした。
そこで、あるお店の均一台で適当な新書を見繕ってから向かった先は、古書店巡りの途中によく足を運ぶコーヒー・ショップ。こんな日は暑さでボーッとした頭でボンヤリ書架を眺めているよりも、快適な環境の中で読書にいそしむ方がよほど理に適（かな）っています。
内容も比較的軽めな“イマドキの新書”を淹れたてのコーヒーと一緒にサラサラと愉しんで、強めの冷房のおかげで今度は芯まで冷えてしまった体を温めにまたぞろ古書店の店頭へ。
すると最初に訪ねた一軒で、“新日本古典文学大系”から第９巻の『金葉和歌集・詞花和歌集』（岩波書店）が格安で出されているのを発見。手にとって見ればコンディションも上々です。
“岩波大系”で「八代集」を揃えようと思い立ってから３年余り、これでようやく“八つの勅撰和歌集＋総索引”が我が家の書架に鎮座する事となりました。
１冊を１，５００円以内に収めるという「マイ・ルール」に沿っての収集だったので思いのほか時間が掛かりましたが、好きな時に好きな所を好きなだけ拾い読む事が出来る“和歌の貯蔵庫”の完成です。
