蒼風閑語

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日本再生シンポジウム

今日は朝日新聞社の主催により日本橋三井ホールで開催された、「日本を元気に ― いま私たちにできること」と題されたシンポジウムに参加して来ました。

全体は大きく3つのパートに分かれており、まずは皮切りとして建築家の安藤忠雄(あんどう・ただお)氏による基調講演「日本人のこころの再生 ~新しい日本の再生~」。続いてその安藤氏と、彼とは旧知の間柄という指揮者佐渡裕(さど・ゆたか)氏のお二人による特別対談「世界と日本をつなぐ絆」。

そして10分間の休憩を挟んで、宮城県知事の村井嘉浩(むらい・よしひろ)氏、大和総研理事長の武藤敏郎(むとう・としろう)氏、東京大学教授の加藤陽子(かとう・ようこ)氏、コロンビア大学教授のジェラルド・カーティス氏によるパネル討論「日本創造へ向けて」。進行役は仙台大学教授の高成田享(たかなりた・とおる)氏です。

全体及び各パートに付けられたタイトルからもお察し頂ける通り、今回のシンポジウムに冠された総合テーマは以下の様なもの。

  “東日本大震災で大きな被害を受けた地域の復興とともに、日本全体をもう一度元気にするにはどうすればいいのか。私たちにいま、何ができるのか。多角的な視点から議論します。”(会場配布のフライヤーより抜粋)

まるでぼやき漫才の様にトウトウと繰り広げられる安藤氏の講演については、最早ほぼ完成の域に達した「話芸」の趣(おもむき)すらあって面白さ抜群。

佐渡裕氏のお話からは、今回の震災に関しての世界(特に欧州)の方々から日本へ向けられていた眼差しのアレコレを知る事が出来ました。

そして最後のディスカッションでは、パネリストそれぞれの立場から披瀝される非常に明快な見識・見解を拝聴する内に、今回の震災に対する自らの“立ち位置”の様なものも再度確認する事が出来たのではないかと思います。

やはり社会的に大きな事件については、識者の意見に耳を傾け、たくさん本を読み、自分のアタマでよく考え、少しずつ自分の中で対象化して行く事が大切なのでしょう。