カザルスの夜
昨日辺りからというもの、ここ東京地方は陽射しが無く曇りがちなのに蒸し暑い、という何とも重い空気感になっています。
気象庁のデータを眺めてみると、気温は終日25℃~29℃の間をウロウロしている感じで、とにかく最低気温が25℃以下になっていないのが何とも「盛夏」を感じさせるところ。
湿度の方も日中こそ50~70%程度ですが夜間はほぼ80%台で推移しており、まるで「ハイ、蒸し暑いです」と太鼓判を押されている様な感じです。
加えて一日中ほとんど風らしい風が吹いてない事も、空気のドンヨリ感・停滞感を助長させるのに一役買っている気がしますねぇ。
・・・などと、暑い理由をいくら分析してみたところで涼しくなる訳ではないので、せめて音楽だけでも落ち着いたものをと部屋のCD棚を眺める事しばし。
ややあってやはりこれかな・・・と引っ張り出したのは、パブロ・カザルスが1936~’39年にかけて録音したJ.S.バッハの『無伴奏チェロ組曲』。
何も足さない、何も引かない、というまさに“シンプルな美の極致”を体現した様な演奏ですが、これほどココロとカラダを沈静化させる音楽も実際そう多くはありません。
何だか体感温度も数度下がった様に感じられる、真夏の夜のチェロの調べでした。
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)≪クラシック・マスターズ≫
- アーティスト: パブロ・カザルス
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2014/08/20
- メディア: CD
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