蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

八朔の祝い

今日は所用で江古田方面まで出掛けていたのですが、夕方の早い時間に用事を終えたので帰りに接続駅の一つで途中下車、散歩を愉しみました。

わが街から見ると少し上流になるのですが、やはり多摩川の近くにある駅。昨日は隅田川の花火大会という事で浴衣姿の若者を沢山見掛けましたが、今日も何となくチラホラと。

昨日の名残でそのまま浴衣ファッションを愉しんでいるのかと思いきや、今日はまたいろんな所で縁日が開かれていたのですね。

散歩を終えて最寄り駅に戻ってから隣町の商店街まで足を延ばすと、こちらでも電飾の提灯がギッシリと吊り下げられ屋台の周りには沢山の人だかり。通りには交通整理のおまわりさんも動員されています。

それにしても今日は何の日だっけ?・・・とあまり釈然としないまま自宅に帰り着き、改めてカレンダーの行事欄を確認してみたら今度は何となく合点が行きました。

明日は旧暦だと8月1日、つまり「八朔」なのですね。

【はっ-さく】 八朔 〈陰暦八月一日の称〉

この日古く農家では新穀を産土神(うぶすながみ)に供え、また、新穀や品物を主家や知人に贈ったりして、収穫を祝った。「田の実(=稲)」の祝いという。その後鎌倉時代の初め、「田の実」の言葉にちなんで「頼み(む)」の祝いとして、朝廷や武家の間でも主従互いに頼みあう意で贈答をする祝日となり、室町時代には幕府に御慿(おたのも)総奉行を置くほどに儀礼化した。また京坂の農家では贈り物に種々の形式も生まれ、世間一般の祝日となった。(季語:秋)

小学館『古語大辞典』より抜粋)

こうして意味を調べてみると「そういうものか」と納得もし、コトバの持つ味わいも殊更に深まるというものです。