蒼風閑語

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ビートルズの謎

10日程前に近所の古書店で見つけて買い求めていた、中山康樹氏2008年の著作『ビートルズの謎』(講談社現代新書)を読了しました。

世に数多(あまた)ある「ビートルズ伝説」の中から特に良く知られた8つのエピソードをセレクトして、著者独自の視点からこれらの解明を試みる・・・といった趣向の一冊。

この手の書籍はとにかくチョイスするトピックに著者のセンスが如実に現れてしまうものなので、まずは目次から本書の章立てを御紹介しておきましょう。

第1章「レイモンド・ジョーンズは実在したか」、第2章「シタールはどこからやってきたのか」、第3章「『ラバー・ソウル』vs.『ペット・サウンズ』伝説の死角を検証する」、第4章「“ブッチャー・カヴァー”回収騒動の真相」、第5章「『リヴォルヴァー』はどうして“回転式連発銃”なのか」、第6章「『ホワイト・アルバム』限定番号は世紀のペテンだった!?」、第7章「映画『レット・イット・ビー』を巡る謎と推測」、第8章「ビートルズ解散劇の舞台裏」。

ファンならずとも思わず興味をそそられそうな、ましてや熱心なファンであればその真相を探らずにはいられないであろう、実に興味深くまた気になるトピックばかりです。

そしてこれらの謎に対して中山氏が愛情溢れる筆致で解明を試みるのですから、およそ面白くならない訳がありません。実際一度読み始めるとページを繰る手は休まる暇がなく、ものの3時間ばかりで最後まで読み切ってしまいました。

どの章も面白く何処から読み始めても充分に愉しめると思いますが、個人的には第1・3・5章辺りを特にお薦めしておきたいと思います。

ビートルズの謎 (講談社現代新書)

ビートルズの謎 (講談社現代新書)