蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

走る側の論理

お盆休み初日だった昨日、いつも通り神保町へと向かっていました。

かなり暑くはありましたが日頃の運動不足解消も兼ねて東京駅からテクテク。普段なら大通りを激しく行き交っているクルマも、皇居のお堀端を我が物顔に「占拠」しているランナー達も、共に少なめです。

お堀端では時に立ち止まりつつややユックリ目に歩いていたのですが、走る人の数が少なくていつもより空いていたせいもあってか、追い越して行くランナーが妙に高速でこれが却ってコワかったり。

中でも、それほど狭くもない歩道の左寄りを歩いている私の“さらに左側”を、まるですり抜けるようにして猛スピードで抜き去って行った男性がいたのにはビックリしました。しかも耳は音楽でも聴いているのかイヤフォンで塞がれています。

・・・おいおい。

もちろんレースならイン・コースを保持するのが重要かも知れません。でも天下の公道でそんなことを主張してどうする?それによしんばレースであれば尚更“内側から抜くこと”は御法度のハズでしょう。

公道を走るにせよトラックを走るにせよ、ランナーが常に持っているべき基本的心得は「キープ・ユア・レーン」ということに尽きるのです。

自分の前にも後ろにも概ね誰もいない状態であれば最も内側(通常は左端)が“あなたのレーン”だし、もし前方にいるランナーや歩行者を追い越したいのであれば、彼らの外側(通常は右側)が“あなたのレーン”です。

そして、あくまでもそれら先行者の外側(右側)にある“あなたのレーン”をキープしつつユックリと追い越し、更に彼らとの距離が充分確保されたのちに最も内側の“あなたのレーン”まで再びユックリと戻る。それが原則。

そんな悠長なことはやっていられない、常に最も内側の最短距離を走ってタイムを稼ぎたい、無駄な迂回を余儀なくされる歩行者なんてただの障害物に過ぎない・・・などとお考えでしたら、残念ながらあなたにランナーを名乗る資格はありません。

私自身、自転車で風を切って走るのも自分の足で大地を蹴って走るのも大好きな「元アスリート」です。こういった“バイカーやランナー側の論理”を公道で歩行者に押し付ける理不尽を回避するためには、走る側が常に注意深く敏感であるしか無いのです。

ランニング、サイクリング好きの端くれとして、今日は言わずもがなの「原理原則」を少しばかり書き連ねてみました。