蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

「こどもの日」の出逢い

今日は天気が良かったので散歩がてらに神保町まで足を延ばして、日曜日も営業している古書店を覗いてみました。

これといった目的がある訳でもなく、取り敢えず開いているお店があれば入って棚を眺めてみるという、本当にお散歩ノリののんびりしたひととき。

こんな時は心持ちがフラットで普段よりもオープン気味になっているせいか、却って面白そうな本に出逢うことが多かったりするのです。

今日も何だかそんな傾向が顕著で、2時間ほどの間に新書1冊と文庫を2冊カバンの中に収めていました。しかも文庫の2点はそれこそ数時間で読み終えられそうなコンパクトな体裁。

せっかくなのでそのまま古書店街を抜けて中古盤店にも顔を出してみれば、こちらではオペラ全曲版の3枚組CDが超特価で出されていました。

タイトルはヴェルディ中期の作品『シチリア島の夕べの祈り』。『椿姫』から2年後の1855年に発表された大作ですが、録音の数も上演される機会もあまり多いとは言えず、比較的地味な印象のある作品でしょうか。

ところがそこに出されていたのはマリア・カラスとエーリヒ・クライバーの貴重な共演の記録。演奏内容についてはマニアの間でもかなり高い評価を得ている録音です。

しかもこれがワンコインに少々毛が生えた程度の価格なのですから、これはもう「聴きなよ!」と言われている様なもの。こちらもカバンに収める事となりました。

お散歩がてらのつもりだったのに、良い出逢いが向こうからヒョイヒョイ飛び込んで来た格好。・・・こんな日も、あるのです。