蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

水無月のはじめに

およそひと月ばかり前からでしょうか、隣町にイイ感じの中古盤屋さんを見付けてチョコチョコと通っています。

駅前からやや離れた場所に建つ雑居ビルの一角に小さな入口があって、店頭には少しばかりのアナログ盤を詰めた「1枚100円」の均一台。

コの字型に折れ曲がった店内はオモテから見た感じよりもずっと奥行きがあるのですが、とにかく棚の中、棚の上、通路の脇と、モノが置けるスペースにはあます所無く商品が積み上げてあります。

音楽のジャンルについても、棚ごとに凡その傾向はあって一応アルファベット順になってはいるものの、実質ほぼバラバラ。つまり「何かを探しに」行くのではなく、「何かと出逢いに」行くタイプのお店です。

今日も夕方の小一時間ほどを店内で過ごしたのですが、人一人やっと通れるだけの広さしかない通路をカニ歩きで移動しながら目だけは皿の様にして品揃えをチェックするので、まぁ時間の過ぎ去るのが早いこと早いこと。

ベストセラーも稀少盤も、国内盤も輸入盤も、オフィシャル盤もブートレグも全てが雑多に詰め込まれている棚を見るのは、相当に時間は掛かりますが丹念に見れば見るほど面白い。

ややあって洋楽関連商品が中心の棚を半分ほど見終えたところで、国内盤については現在のところ品切れ状態が続いているアルバムを発見しました。

実はずっとLPで愛聴して来た作品だったのですが、CDで気軽に愉しめるのは大いに助かるので今日はコレを持ち帰る事に。

ただでさえ安価な値付けなのに、前回頂いたクーポン券を使えば表示価格から更に2割近く値引いて貰えるのは嬉しい・・・というのを通り越してむしろ「有難さ」を感じるところでしょうか。

散歩がてらの隣町で名作を手にして帰る初夏の夕暮れ。何だか悪くない水無月のスタートです。