蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

クリスマスの出逢い

クリスマスのきのう、帰宅途中に神保町まで足を延ばしました。

とはいっても時刻は既に18時を回っていたので、馴染みの理工書専門店だけを覗いておくことにしたのです。

店頭の均一台をざっと眺め、店舗脇の直置き本もチェックしてから店内へ。入口近くのカートに乗せられた新入荷書籍を少しばかり検分。

しばらく眺める内に中の一冊が目に留まりました。白っぽい背表紙部分はやや色褪せていますが、手に取って本体を検めてみるとコンディションは悪くない・・・というよりかなり良好です。

内容は図版が大きく紙幅もに余裕があり一見して観易いレイアウト。ここは大判書籍ならではのメリットといったところでしょうか。

目次を眺め、索引を捲り、奥付を確認して再度全体をパラパラ。最後に見返しを開いて値札を見れば、これがまた「え?」と言いたくなる様なリーズナブル・プライス。

定価だと1万円近くする高額書籍がちょっと高めの文庫本程度になっているのですからビックリです。もちろんそのままレジへと足を運びました。

その足で行き付けのコーヒー・ショップへ足を運び温かいコーヒーを啜りながら早速目を通し始めたその一冊は、半田暢彦氏の編集による1996年の著作『大気水圏科学からみた地球温暖化』(名古屋大学出版会)。

執筆時点までに得られた気候変動に関する知見を大学院生と研究者のために纏めたというだけあって、記述には無駄が無くシャープな筆致は読み進める上で凡そストレスを感じさせません。

久しぶりに目を通す本格的な気候変動論のテキスト。思わず時間を忘れて読み耽っていたクリスマスの夜だったのでした。