“9秒58”の閃光
スゴイスゴイ!何が凄いと言ってもジャマイカのスプリンター、ウサイン・ボルトの速さは本当に「度を越して」凄いです。
昨年の北京オリンピックで自らがマークした世界記録“9秒69”を、キッカリ1年後にしかも“0秒11”というとんでもない大幅更新。
恐らく世界中でほとんどのトップ・アスリートがまずは目指していたであろう“9秒68”などというタイムは、彼にとっては全く意識の外にあったのではないかと。
しかもボルトのあまりの「ダントツ」ぶりに2位以下の選手が地味に見えてしまいますが、リザルトをチェックすれば2位のタイソン・ゲイは“9秒71”、3位のアサファ・パウエルは“9秒84”と、いずれも普通なら国際大会で優勝出来るだけの素晴らしい記録。
適当な喩(たと)えでは無いかも知れませんが、あの「圧倒的に」「神憑り的に」速かった全盛期のカール・ルイスが、もしこのレースに出場していたとしても“メダルには手が届いていない”のです。
そう、カール・ルイスが作ったベスト・タイムは、当時の世界記録で“9秒86”だったのですねぇ・・・。
こんな超絶的にハイレベルなレースを「生」で観られた方々は最高だったろうな・・・などと、遥かベルリンの観客席を少しばかり羨んでみたい気のする夜でした。