卯月の出逢い
今日の夕方、お散歩がてらに神保町まで足を延ばしていました。
とは言っても時刻は既に18時前なので古書店街は急ぎ足。店頭の均一台だけに焦点を絞ってササッと眺め歩きます。
ところがそんな時にこそ嬉しい出逢いはあるもので、馴染みのお店の店頭で大矢真一氏1980年の著作『和算以前』(中公新書)を見付けました。
江戸時代に発展した「和算」以前、つまり上古から室町時代までの日本数学史を論じた貴重な一冊。以前見掛けた折に買いそびれて以来ずっと探していたのです。
しかも手に取ってみれば全体的なコンディションも上々。カバー上部にわずかな経年ヤケがありますが本体の方はピリッとしたもの。全く問題ありません。
ラッキ~!と気を良くしたところで古書店街は閉店の時間。せっかくなのでクラシック専門の中古盤屋さんにも足を運んでみる事に。
するとこちらでもロシアのチェリスト、ダニール・シャフランが弾くJ.S.バッハのアルバムが見付かって更に上機嫌。先に入手していたメロディア・レーベルからのCDは暫く前に随分と聴き込んだものです。
気軽にフラリと訪ねても何かしらの出逢いに恵まれるから、ヤッパリこの街は面白い・・・そんな事を考えながら肌寒さの増して来た街を後にした卯月の夜だったのでした。