水性顔料で復活
ふと、昔さんざんコピーしていた Queen の "Live Killers" が聴きたくなって中古盤屋さんを覗いてみたところ、輸入盤のCDが500円そこそこで入手出来ました。
オリジナルのリリース当時はLPフォーマットだったので、テープに落としてそれこそワカメになるくらい聴き込んでいた作品です。
ジャケットを見れば麗々しく「デジタリィ・リマスター」の文字。お、これはさぞかし音質も向上しているに違いない!と期待してプレイヤーにセット。衝撃のオープニングSEに導かれて曲が始まりましたが・・・。
・・・あれ?・・・あれれ??こんな音だったかなぁ。
何だか各パートの音がヘンに存在感を主張していて全然一体感がない・・・というより、もっと端的に言えば妙にバランスが悪くて聴感上ウルサイ。サウンドボード音源のブートレグみたいな音。
最後まで聴いてみても全編に渡ってこの傾向だったので、対策を施す事にしました。以前この欄で御紹介したことのあるグリーンの水性顔料の出番です。
ディスクの外縁と内縁、それと中央の透明な部分に顔料を塗布して待つことしばし。充分に乾いたところで再びプレイヤーにセットしてみると・・・結果は思惑通り。「あ~この音この音」。
聴感上のニュアンスを伝えるのが難しいのですけれども、昔アナログ盤で耳にしていたサウンドに近い「各パートの音はちゃんと分離して聴き取れるけど全体として一つに纏まった」迫力のある音像になってます。
これまでにも散々経験している事ながら、改めて水性顔料の威力に目を見張らせられる結果となったのでした。それにしても・・・何とも劇的に変化するものです。
ただし、音の善し悪しというのはあくまでも主観的な問題なので、コレを手放しで人様にお薦めする訳にも行かない・・・というのがなかなか難しいところではあるのですけれども。