蒼風閑語

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気象サイエンスカフェ

昨日、千代田区富士見にある「喫茶室ルノアール飯田橋西口店 マイスペース」で開催された『第40回気象サイエンスカフェ』に出席して来ました。

ゲスト・スピーカーとして招かれていたのは、気象庁観測部観測課・調査官の木津暢彦(きづ・のぶひこ)氏と同課ウィンドプロファイラ係長の小寺裕之(こてら・ひろゆき)氏というお二人。

プロフィールによると、木津氏は1996年第38次と2001年第43次の2回に渡って南極観測越冬隊に参加されたという経歴の持ち主。一方の小寺氏は気象大学校を卒業なさった生え抜きのレーダー技術者という事ですから、出席者から見れば何とも贅沢な組み合わせです。

さて、今回のテーマとして選ばれていたのは「高層の気象を測る」。ゾンデ観測の簡単な歴史から始まってウィンドプロファイラ・データの利用まで、新旧のテクノロジーを判り易く解説する試みでした。

スライドを見たり現物の見本を触ったりしながらの講話は実際に現業に携わっておられる方ならではの臨場感に満ちたもので、本当に興味深い事ばかりです。

特に古くからあるラジオゾンデとドップラー・レーダーの技術を応用したウィンドプロファイラは、共に高層気象観測に利用するものでありながらその「あり様の違い」が聴いていてとても面白い。

全体的に、好きで気象学の基礎をかじっただけの我が身にも予定時間がアッという間に感じられる「ホドの良い」難易度だった事も、ラッキーといえばラッキーでした。

ただその分、何名かいらした気象予報士の有資格者の方々にとっては、もしかすると些か物足りない内容だったのかも知れませんね。

もう少し時間的な余裕があれば、極地での高層気象観測についてなど質問してみたい事はあったのですけれども、それは又の機会に改めて・・・といったところでしょうか。