冬至の定義
今日は暦の上では二十四節気のひとつ「冬至」でした。一年中で最も夜が長くなる日としてお馴染みですが、辞書的な定義はどうなっているでしょうか。『最新気象の事典』(東京堂出版)には
【とうじ】 冬至 〔winter solstice〕
二十四節気の一つ。太陽黄経270度で12月22日ごろ。北半球では年間でもっとも昼間時間が短い。立冬と立春のまんなかだが、実際の寒さはこのころからきびしくなり「冬至冬なか冬はじめ」といわれる。
とありました。「冬至冬なか冬はじめ」とは初めて耳にする成句ですが言われてみれば全くその通りで、暦の上の「節」と実際の感覚との間に生じるギャップを巧みに掬い上げて、ピシャリと言葉に変換した古人のセンスには脱帽するしかありません。
ちなみに「黄経」とは『国語大辞典 第二版』(学習研究社)によると
【こう‐けい】 黄経
黄道上を、春分点を基点にして東回りにはかった角距離。地球上の経度にあたる。黄緯とともに、太陽や惑星の位置を示すのに用いる。
という事で、春分点の西90度にあって黄道上で最も南に位置する所を「冬至点」と呼び、更にそこを太陽が通過する刹那を以て「冬至」と称する、というのがどうやら正確なところの様です。