入門 統計解析法
“岩波講座 応用数学”分冊『生命・生物科学の数理』に触発される格好で読み始めた、永田靖氏の『入門 統計解析法』（日科技連）を読了しました。
数学的な厳密さで上から下までビシビシビシッ！と決め込んだ様な所謂「数理統計学」の方面から入っても良かったのですが、今回はむしろ“統計的な思考”とか“統計的手法”といった事への手ほどきを受けられる様なものをチョイスしたのです。
実際に読んでみると結果は大正解！と言うか、久々にページの隅々に至るまでゆっくりジックリ読み込んでしまいたくなった程の面白さ。また「手厚い」という表現がピッタリとハマってしまう程丁寧且つ念入りに解説された１冊でもありました。
本文は終始【解説】→【例題】→【解決手順】という流れに沿って進んで行くのですが、途中の計算プロセスなども逐一丹念に記載されているので「難しい数学はちょっと・・・」という方にもお薦め出来そう。数学記号の意味やギリシャ文字の読み方の説明にも抜かりがありません。
こうなると同氏の他著『入門 実験計画法』（日科技連）や『多変量解析法入門』（サイエンス社）等にも食指が動くところなのですが、今暫くは本書をあれこれひねくり回して愉しんでみたい気がしています。
それにしても数学というのは「加減乗除」だけでもって、こんなに沢山の事を証明したり検証したり出来てしまうものなのですねぇ・・・。
