蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

物理学の廻廊より

白っぽい空の下寒い寒いと言いながらお昼間の時間を過ごしていたら、夕方近くなってから雲が吹き払われてキレイな青空が顔を覗かせました。

鼻の奥をツンツンと刺激する空気の冷たさを感じながら帰宅して、ホッと一息ついているところへ部屋のチャイムが鳴りました。出てみるとやや薄手の荷物を手にした宅配便屋さんです。

今夜届いたのは先日ネット新刊書店で注文しておいた、西島和彦氏1978年の著作『力学系と自然法則』(産業図書)。同社から出版されていた“物理学の廻廊”なるシリーズ所収の一冊です。

数日前の新聞紙上で氏の訃報に接した折に、アブラハム・パイス氏が記したアインシュタインの評伝『神は老獪にして・・・』(産業図書)の監訳をなさっていた事などを思い出し、以前から読みたいと思いながら手を付けられないでいた本書を今回やっと購入したのです。

全体で150ページにも満たない小冊なのですが目次や本文の一部を拾い読みしてみると、力学についての基礎的な知識はもちろんの事、物理学を学んで行く上で有用な“ものの考え方”までがシッカリと盛り込まれている様です。

少しばかり「遅れ馳せ」の出合いとはなりましたが、氏の語る“現代物理の視点から見た古典力学”の世界を、これから暫くの間ジックリと堪能してみたいと思います。