蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

木蓮荘綺譚

今日の東京地方は最高気温が17.8℃止まり。冷たい雨に北風も相俟って、思わず上着に手が伸びてしまう肌寒い一日でした。

突然の気温低下には少しばかりビックリもするのですが、例年だと9月末日近くに20℃を割り込むのは全く “フツーの事”。要はそれだけ今年の残暑が厳しくシツコかったという事なのでしょう。

さてそんな中で今日読み終えた一冊は、栗本薫さんによる “伊集院大介シリーズ” 最終作となった2008年の作品、『木蓮荘綺譚(もくれんそうきたん)』(講談社)。

栗本さんについてはデビュー作の『ぼくらの時代』以来一貫して読み続けていた唯一の作家でしたので、その訃報に接して以来、何となく彼女の作品には目を通す事が出来ないでいたのです。

ところが数日前に偶然本作を手にする機会があって読み始めると、もう面白くていけません。他の読みかけの本には目もくれず、文字通り “貪る様に” 読み終えてしまいました。

・・・せっかく大好きだった作家が遺してくれた作品なのですから、ファンとしては当然 “読んでなんぼ” なのですね。

そんなアタリマエといえばアタリマエの事実に、“アッという間に” 気付かせてくれた一冊だったのでした。

木蓮荘綺譚 伊集院大介の不思議な旅

木蓮荘綺譚 伊集院大介の不思議な旅