蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

図書館でニューカマー

轟々と吹き付ける強風に背中を押されながら、夕暮れ時のオフィス街を足早に歩いて図書館へと向かいました。

例によって重厚な『理化学辞典』(岩波書店)を傍らにドンと据え置いて、付箋に書き付けられた“よくわからんコトバ”を引いては書き写す作業をひとしきり。幾つかの項目を書写し終えてホッと一息吐いたところへ閉館時刻を告げるアナウンスが流れます。

帰り際、出入り口の脇にある「払い下げ本」のコーナーに目を遣ると、可動式の小さな書架の中に“岩波講座ソフトウェア科学”第7巻『ソフトウェア実行/開発環境』なる一冊を見つけました。奥付を見ると著者は電気通信大学の前川守氏、発刊は1992年となっています。

ちょうど帰りの電車の中で読むものが無かったので軽い気持ちで持ち帰る事にしたのですが、これが読み始めると俄かには止められなくなる面白さ。というか、とてもストレートで明晰な筆致の為か初学者にもその「言わんとするところ」が明快に伝わって来る感じなのです。

緒言の「コンピュータを専門としない人にとっても実用的で非常に役立つことが書かれているので、ぜひ学習してもらいたい。」の一言に絆された訳でもないのですが、この連休は本棚の奥から古い『デジタル用語辞典』(日経BP社)でも引っ張り出して、暫しソフトウェア科学の世界を愉しんでみようかと考えています。

岩波講座 ソフトウェア科学〈〔環境〕7〉ソフトウェア実行/開発環境

岩波講座 ソフトウェア科学〈〔環境〕7〉ソフトウェア実行/開発環境