蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

物理法則と群論

今日は図書館での調べ物が色々溜まっていたので、いつもの古書店巡りはうんとショート・カットした「短縮版」で済ませる事に。極力お店の中には入らずに駆け足でオモテの均一台だけをチェックして行きます。

ところがえてしてそんな時ほど面白そうな本やらお目当ての一冊やらが見つかるもの。お馴染みの理工書専門店ではサイエンス社が刊行している「別冊・数理科学」の中から、1995年に出た『物理法則―そのたて糸とよこ糸』を見つけました。

手に取ってみれば背の部分がホンの少し焼けて退色しているだけで、中身はほとんど使用感の無い良好な状態です。しかも内容はといえば阿部龍蔵・江沢洋・戸田盛和・鈴木増雄・高林武彦といった執筆陣の巧みな筆捌(さば)きが愉しめるという豪華なもの。

ワンコインでおつりまで貰って意気揚々としていると、そのすぐ後に覘いたあるお店の書架では、犬井鉄郎・田辺行人・小野寺嘉孝の3氏による共著『応用群論―群表現と物理学 増補版』(裳華房)の旧装ハードカバー版を発見。

こちらは2000年の第13刷という比較的新しい増刷分だったのですが、これまた丸っきり新品かと見紛(まご)う程のコンディションです。しかもその値段と来たら現行ソフトカバー版の3分の1以下。

図書館などで目を通すたびにその内容と値段の両方に溜息をついていた一冊を思いがけず我が家に迎え入れられる運びとなった、何だかとてもラッキーな「睦月最後の土曜日」だったのでした。

応用群論―群表現と物理学

応用群論―群表現と物理学