蒼風閑語

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C言語体当たり学習

前橋和弥氏2001年の著作『C言語体当たり学習徹底入門』(技術評論社)を読了しました。

(株)アンクの『Cの絵本』(翔泳社)、林晴比古氏の『新訂・新C言語入門スーパービギナー編』(ソフトバンク・クリエイティブ)、山田和夫氏の『基礎からのC』(同社)、同じく林氏の『新訂・新C言語入門ビギナー編』(同社)に続いてのC言語の解説書。

最初の2冊は黙読で、後の2冊については実際に手を動かしながらの読了でしたが、これまでのテキストがプログラム文法を理解するためのシンプルなサンプルコード中心だったのに対して、本書には「もう少し実際に使えそうなプログラムを書いてみましょう」という事で、結構長めのリストも掲載されていました。

一から十まで手取り足取り・・・といった過保護な丁寧さではなく、実際にサンプル・コードを打ち込ませながら特に初心者が躓きそうなポイントだけに的を絞っての解説は、本書を数冊目以降の教科書として選んだ者にとっては実に過不足の無いものではなかったかと。

入手したのがたまたま初版第1刷だったという事情もあって結構な量の誤植があったのですが、前橋氏ご自身のウェブサイトに正誤表が完備されており、殆どストレスを感じることなく最後まで読み切る事が出来ました。

本書の第5章ではそこそこ使える蔵書管理プログラムを作成したのですが、一番最初の「まず仕様を考える」の段階から始まってプログラムが少しずつ形を成して行くプロセスは、決して大袈裟でなく文字通り「スリリング」の一言でした。

読むタイミングさえ間違えなければ、実際的な知識に加えてちょっぴり掘り下げたところまで学ぶ事の出来る、とても良質なテキストではないかと思います。

C言語体当たり学習 徹底入門 (標準プログラマーズライブラリ)

C言語体当たり学習 徹底入門 (標準プログラマーズライブラリ)